木箱の企画・製造・販売を
トータルプロデュース
お客さまとの対話の中から売り方・見せ方も含めて
新しいアイデアがどんどん生まれていく、水谷製函のものづくり。
ご相談内容やご要望に応じて、企画・サンプル提案、材料調達、
製造、保管・納品まで一貫しておまかせいただけます。
木箱1個から大量ロットでの
ご注文までオリジナル製作
食品・お酒、ファッション・雑貨小物、器・工芸品、タオルといったギフト品など箱に収める品に合わせて、サイズ・仕様や材料選定などすべて1からプランニング。完全オーダーメイドでお客さまだけのオリジナル木箱をつくりあげます。
箱の中身を引き立て、
価値を高めるご提案
お客さまとの対話を大切に、商品やお店の雰囲気を実際に拝見しながら木箱づくりをご提案。エンドユーザーの視点に立って、商品の魅力がより引き立ち、購買意欲を掻き立てるような仕掛けづくりを行います。
木箱の可能性を広げ、
表現を自由にする技術力
数十年かけて培ったノウハウと先進設備の導入により、デザイン・仕様もさまざまな表現が可能に。木の魅力を最大限に引き出しながら見た目の美しさや品質にこだわり、1個1個細部にいたるまで人の手をかけて丁寧に仕上げています。オートメーション化により量産体制を整えるとともに、職人の育成にも注力しています。
表現をもっと自由に。
カスタマイズも自在
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インクジェットプリント
インクを噴射する先進技術を採用。繊細な描写や色彩のグラデーションなども美しく印刷できます。
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シルク印刷
1色ごとに版を作って印刷するポピュラーな方法。鮮明な色が表現できます。色数が少ない印刷におすすめ。
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箔押し
金箔、銀箔などを熱とプレスで転写します。ロゴマーク・名入れなど高級感のある仕上がりに。
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焼杉
杉材に焼き目をつける加工。美しい木目や独特の風合いが楽しめ、耐久性や通気性にも優れます。
材料の品揃え・在庫が豊富。
配送管理も柔軟に
南洋桐とも呼ばれる白く美しいファルカタや桐・モミなどの原材料を各国から直輸入し、在庫も豊富にご用意。海外・国内ともに原材料の直接仕入れから製造・販売まで一貫体制を敷くことにより、安定供給を実現しています。
またご注文いただいた木箱は自社倉庫で保管し、分割して納品することも可能です。
「置き場所に困った」「急ぎで材料から調達したい」などさまざまな声にお応えします。
取引先企業※2025年1月時点
- 中国4社
- カナダ1社
- アメリカ1社
- インドネシア5社
「木を生かしきる」
SDGsの取り組み
端材はリサイクル業者と提携し固形燃料にリサイクル。また植林を積極的に使うことで、森を元気にして地球温暖化対策や林業の活性化へとつなげます。さらに今後は三重県産材にも注力し、地域貢献にも努めたいと考えています。
近年、東南アジアなどでの違法な森林伐採による環境破壊が懸念される中、水谷製函はいち早く100%植林の「ファルカタ・シンゴン材(原産地/インドネシア)」に着目。植林事業など現地の工場と協力しながら、より上質な木箱を安価にお届けしています。
社長インタビュー
木箱を通して魅力づくり、
サステナブルな社会や
未来を担う子どもたちのために
今、私たちができること。
商品やお店のブランド価値を
高めるお手伝い。
水谷製函さんが創業されたのは、
いつですか?
創業は1963年なので60年以上前かな。父親が先代になりますが、もともとは陶器を入れる木箱をつくっていました。愛知の瀬戸焼や岐阜の美濃焼など東海3県は焼き物の産地があちこちにあって。三重では四日市の萬古焼が地場産業なので、地元の桑名から近い四日市へ移ってきたらしいです。
はじまりは焼き物を入れる木箱だったのですね。
これはうちの強みですけど、陶磁器の木箱からスタートしたこともあって、ありとあらゆる形に対応できます。陶磁器用の箱って結構、いろんな技術が必要になるんですね。器によって大きさや形も全く違うので。作家さんの一点ものを入れる木箱といったご注文もありますしね。
手をかけてオリジナルの木箱を
つくっている。
オートメーション化は進めているものの、1個つくるのも、1万個つくるのも結局は1個1個手づくりなんです。紙やプラスチック製の箱はある程度ロットがまとまらないと受注生産できないと思いますが、その点、当社では1個からでも注文いただけます。それも木箱の大きなメリットだと思います。陶磁器に限らずいろいろな業界の方から「こういう商品を売りたいけど、どうしたらいいかな」というような企画からのお話、売り方について相談を受けるようになりました。
お客さまから相談される、
その「売り方」というのは?
品物を木箱に入れた際の見せ方ですね。一番わかりやすい例でいうと、ネクタイを入れる木箱の場合、ネクタイの長さに合わせて木箱も縦長サイズがポピュラーでした。でも店に来たお客さんは、柄や色で選んで買いますよね。なので、くるくると巻いて箱に収めれば色柄も引き立つし、コンパクトで可愛い大きさになるのでは、といった提案です。
箱にどう収めるか。柄など商品の魅力を引き立てる形でのご提案。
そのほか、たとえば「何種類か洋菓子を木箱に入れて1セットで売りたい」というお話をいただいた際、商品を1個1個木箱に入れて、買いたい商品を好みで組み合わせてもらったら面白いよね、いう提案とか。そうすると買いに来たお客さん自身が気に入った商品だけ自由に選ぶこともできますし。
商品を選ぶ楽しさ、買う楽しさが
プラスされますね!
そういったアイデアはどこから?
いやもう消費者目線で(笑)。ご依頼いただいた商品開発の担当者さんやデザイナーさん、お店のオーナーさんと会話している中でヒントをもらって、じゃあこうやってみたらどうですかっていうのを提案させてもらっています。箱に入れる実物を知ることはもちろんですけど、お店や売り場へお邪魔して雰囲気を確かめることもしています。商品やお店のことを知らないことには、提案できませんから。
高級感が増しますよね。木箱に入った
贈り物をもらった時は、
すごくテンションが上がります!
そう思ってもらえるとありがたいです(笑)。素麺やおせち料理の木箱、それからギフトでいうと山形のさくらんぼのような高級な果物やスイーツ、佃煮、お酒…最近は食品関係が多くなってきていますね。あと日本の伝統的な産業という意味では、今治タオルの木箱などもつくっています。
こだわってつくられた商品そのものの
価値を上げる役割が木箱には
ありそうですね。
使う材料によって
それぞれに特徴や見た目の表情は
違うものですか?
木によって特徴は違いますね。毎年、奈良県の三輪素麺を献上品として収める木箱を手掛けているのですが、木目の細かい国内産の桐材を使っています。1年がかりで材料の調達から準備して。桐はそのまま使うとアクが出るため茶色っぽく変色するんです。そのため1年かけて、雨ざらしにしてアク抜きをする。
池や河岸に丸太がプカプカ浮いている
光景を見たことがありますが、
あれはアク抜きの意味が?
そうです、そうです。でも逆に言ったら、そのアクが防虫効果になる。昔から桐タンスが重宝されているのはそこなんです。調湿効果もありますしね。
防虫効果は落ちるものの、献上品としての美しさを重視。なるほど面白いですね。
そういった木箱づくりに関する知識や技は先代から伝授されたのですか?
わざわざ説明は受けてないですけど、この世界に入ってだんだん自然と覚えていったっていう形ですね。まあ昔の職人って、そんなもんでした(笑)。でも「中身があっての木箱。決して、箱が主役になるってことは100%ない」。その辺りのことだけは、しっかりと教えられています。
主役はあくまでも中身であって木箱は
引き立て役に徹する、ということですね。
こういった品物や目的にはこの材料が
おすすめ、などもありそうですね。
たとえばですけど木造住宅にも使われる杉材は、やっぱり日本人が心落ち着く木の匂いがします。以前、名古屋の観光スポットにお煎餅屋さんが出店されるにあたって、商品陳列用のトレーを国産の杉材でつくらせてもらいました。お店に入ると杉のいい匂いがめっちゃするっていう(笑)。
木を使った空間は、
ほっと癒やされますよね。
風合いや香り、手触りもいいですし。
やっぱり仕事柄、木の魅力に
ひかれていったのですか?
子どもの頃から父親の工場にもちょくちょく出入りして木やものづくりに慣れ親しんだということもありますし、小学校の木工の授業でも木に触れてノコギリを使っていましたしね。
子どもたちが
木に触れる機会をつくりたい。
昔はよく山で遊んでいましたけど、お子さんが今、木に触れる機会ってあまりないですよね。なので、できるだけ子どもたちが木に触れる機会をこれから増やしていきたいなと考えています。たとえば三重県産の材料を使って、木のおもちゃをつくるとか。実際に県のほうからも県産材を何か活用できないかというお話もいただいています。他県の事例ですが、新生児が生まれた家庭に県のほうから木のおもちゃをプレゼントしているそうです。そういった取り組みって、いいですよね。
素敵ですね!「木育」も注目されていますし。
なぜ小さいうちから木に触れる機会をつくりたいと思い立ったかというと、じつはクレームがきっかけなんです。納品した木箱に対して「木の匂いがする」「節(ふし)がある」とか「サンプルともらったものが違う」っていう声がありまして。
ええ!?「木の匂いがする」が
クレームとは。ちょっとショックですね。
木の魅力っていうのは、表情や個性も材質によって違ってきます。自然素材だからこそ木目の美しさ、ぬくもりが感じられるし、経年変化で風合いが増していく楽しさとかあるわけです。我々が当たり前だと思うことが、とくに若い人たちには当たり前ではないのかもしれない。そんなこともあって、小さい頃から木に触れ、興味を持ってもらえるようなきっかけをつくっていけたらと思っています。
県産材を使うことで地域貢献にも
なりますね。
木を使わないとますます林業ってますます廃れていく。かつて大量に植えられた杉やヒノキが、林業の後継者不足・なり手不足で植えっぱなしのまま、きちんと保全できていないことも問題になっています。伐採して、使っていかないと、森が元気にならないですよね。当社が現在メインで扱っている材料は海外から直輸入している桐とファルカタですが、特徴としては成長がとても早い。桐が大体10年で成木に、ファルカタは5年で成木になります。ほぼ植林ですし、無駄な伐採はしないという観点からもおすすめです。また、木箱づくりの際に出た端材はリサイクル業者さんに引き取ってもらい、それを固形燃料に極力リサイクルしています。
木を使って、
森を元気にして。端材はリサイクルして活用。
本当に全てを生かしきる。
そうですね。先ほどの地産地消の話につながりますが、地場産業との連携もしていきたいと思っています。過去の例でいうと伊勢志摩サミットが開催された際、おしぼり用の木箱を製作させてもらいました。各国の首脳陣へおもてなしには何がいいかな、ビニール袋に入れたおしぼりをそのまま出しても面白くないし。ということで伝統工芸品の伊勢木綿をおしぼりにしてお土産品として持ち帰りができるように工夫しました。
お土産にもなる木箱と伊勢木綿のコラボでVIPのおもてなし!ユニークですね。
そういったコラボを、ゆくゆくやっていきたいなと思っています。実際に国内外で有名な地元企業さんから三重県の木を使った商品パッケージができないかというご相談もいただいていますし。さらに木に関する知識を深めていきたいということで、三重県が主催している「みえ森林・林業アカデミー」へ1人従業員が出向いて定期的に講座を受けています。
木に関する専門知識をもっと増やそうと?
そうです。林産業に関する人材育成が目的の教育機関なので、新たな視点でビジネスにつなげるとか、循環型社会に向けて間伐はしないと駄目ですよとか、いろいろと勉強しているみたいです。結局なぜ僕らは生きているのか?と言ったら、木があるから。二酸化炭素で光合成し酸素をつくってくれるので、その酸素を僕らが吸って生きている。日本は国土の3分の2が森林。世界的に見ても森が多い国なのに、それを使わずにどうすんの!?っていう話です。
サステナブルな社会を目指す上でも、
木を使うことはとても大切なこと
なんですね。
木の魅力を知り尽くした水谷製函が木製品の製造・販売を通して、
環境にも、地域にも、
そして企業や商品のブランド価値を高めるといったお手伝いをしている。
つくる木箱が品質に関係なく、値段ありきで壊れても何でもいいわとかね、そうなってくるとやっている僕たちも面白くないですし。
結構お話に出てくる「面白い」っていうキーワードが会社のカラー、
水谷製函らしさかなと
思うんですけども(笑)
業界とか関係なく、常識とか枠にとらわれず、いろんな方といっしょに面白いことしたいじゃないですか。
こんなにもワクワクするような
楽しいものができあがってくるし、
商品を購入した人も本当よかったわという声を1つでも増やしていけるといいですね。